Google検索品質評価者ガイドライン解説(2)〜ウェブページの目的 | Web戦略ガイド

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Google検索品質評価者ガイドライン解説(2)〜ウェブページの目的

Google検索品質評価者ガイドライン解説(2)〜ウェブページの目的

前回は「Google検索品質評価者ガイドライン解説(1)〜『Search Quality Rater Guidelines』とは何か?」と題して、「検索品質評価者ガイドラインが存在する理由」や、ガイドライン全体のイントロダクションにあたる0.0〜0.5に加えて、「パート1:ページ品質ガイドライン」のイントロダクションにあたる2.0、2.1 について翻訳と解説をお届けしました。

今回は、2.2の「ウェブページの目的」についてお話します。ここからは非常に重要な部分ですので、一つひとつ確認しながら進めていきましょう。

Part 1: Page Quality Rating Guideline(パート1:ページ品質評価ガイドライン)

2.2 What is the Purpose of a Webpage?(ウェブページの目的)

Googleにとって検索ユーザーの検索体験を向上させるためには、上位に検索ユーザーのニーズを満たすWebサイトを表示させることが重要になります。従って、「あなたのWebサイトは誰のどのようなニーズを満たすべきサイトなのか?どのようなコンテンツがあれば、検索ユーザーの心に変化をもたらし、抱えているニーズを満たすことができるのか?」についてしっかりと検討することがSEOを実現するには重要です。それがつまりはこのセクションで語られている「ウェブページの目的」に繋がります。

ユーザーが検索する際に使用したキーワードと、その際に上位表示された『ウェブページの目的』がしっかりと合致しているかどうかをまずは評価しなさい」というのがこのセクションでGoogleが検索品質評価者へ向けて語っていることです。

The purpose of a page is the reason or reasons why the page was created. Every page on the Internet is created for a purpose, or for multiple purposes. Most pages are created to be helpful for users, thus having a beneficial purpose. Some pages are created merely to make money, with little or no effort to help users. Some pages are even created to cause harm to users. The first step in understanding a page is figuring out its purpose.
ページの目的とは、そのページが作成された理由です。インターネット上のすべてのページは、一つ、または複数の目的のために作成されます。ほとんどのページがユーザーの役に立つために作られているので、有益な目的を持つページが多いです。中には、ユーザーの利益にほとんどならない、もしくは全くならない、ただの金儲けのために作られたページもあります。またユーザーに害を与えるためだけに作られたページもあります。ページを理解するために最初にすることは、そのページの目的を理解することです。

Why is it important to determine the purpose of the page for PQ rating?
では、なぜページの目的を理解することがPQ評価において重要なのでしょうか。

●The goal of PQ rating is to determine how well a page achieves its purpose. In order to assign a rating, you must understand the purpose of the page and sometimes the website.
PQ評価のねらいは、ページがその目的をどれ程よく達成できているか、を見極めることです。評価するためには、ページの目的や、時にはウェブサイトの目的を理解することが大切です。

●By understanding the purpose of the page, you’ll better understand what criteria are important to consider when evaluating that particular page.
ページの目的を理解することで、そのページを評価する際にはどのような基準が重要になってくるか、ということをより理解できるようになります。

●Websites and pages should be created to help users. Websites and pages that are created with intent to harm users, deceive users, or make money with no attempt to help users, should receive the Lowest PQ rating. More on this later.
ウェブサイトやページは、ユーザーの役に立つように作られているべきです。ユーザーに害を与えたり、騙したりするため、もしくはただの金儲けのために作成されたウェブサイトやページは、最低評価に値します。この点に関しては、後述します。

As long as the page is created to help users, we will not consider any particular page purpose or type to be higher quality than another. For example, encyclopedia pages are not necessarily higher quality than humor pages.
ページがユーザーの役に立つように作成されている限り、ページの目的や種類によって評価に差が出ることはありません。例えば、百科事典のページがユーモア系のページよりも必ずしも高評価になるとは限りません。

Important: There are highest quality and lowest quality webpages of all different types and purposes: shopping pages, news pages, forum pages, video pages, pages with error messages, PDFs, images, gossip pages, humor pages, homepages, and all other types of pages. The type of page does not determine the PQ rating—you have to understand the purpose of the page to determine the rating.
重要:ウェブページの種類や目的にかかわらず、ページによって最高評価を受けるものもあれば、最低評価を受けるものもあります。ページの種類には、ショッピングページ、ニュースページ、フォーラムページ、動画ページ、エラー画面ページ、PDF、画像、ゴシップページ、ユーモアページ、ホームページなどがあり、他にもたくさんの種類のページがあります。ページの種類はPQ評価には関係ありません。評価をする際は、ページの目的を理解することが大切です。

Common helpful or beneficial page purposes include (but are not limited to):
以下は、ユーザーの役に立ったりユーザーにとって有益だったりするページの目的の事例です。この他にも様々なページの目的が存在します。

●To share information about a topic.
あるトピックに関しての情報を共有すること。

●To share personal or social information.
個人的な、または社会的な情報を共有すること。

●To share pictures, videos, or other forms of media.
画像や動画、その他のメディアを共有すること。

●To express an opinion or point of view.
意見や立場を表現すること。

●To entertain.
人を楽しませること。

●To sell products or services.
商品やサービスを販売すること。

●To allow users to post questions for other users to answer.
ユーザー同士で質問しあったり回答しあったりできること。

●To allow users to share files or to download software.
ユーザーがファイルを共有したり、ソフトウェアをダウンロードしたりできること。

Google Search Quality Rater Guidelines(Google検索品質評価者ガイドライン)

Here are a few examples where it is easy to understand the purpose of the page:
以下は、ページの目的が簡単に理解できるページの事例です。

Type of Page
ページの種類
Purpose of the Page
ページの目的
News website homepage
ニュースサイトのトップページ
To inform users about recent or important events.
ユーザーに最近の、または重要な出来事について知らせること。
Shopping page
ショッピングページ
To sell or give information about the product.
商品の情報を掲載したり、商品を販売したりすること。
Video page
ビデオページ
To share a cute video of a cat.
ネコのかわいい動画を共有すること。
Currency converter page
通貨変換ページ
To calculate equivalent amounts in different currencies.
異なる通貨の為替を計算すること。
Google Search Quality Rater Guidelines(Google検索品質評価者ガイドライン)

Here is an example (OmNomNomNom Page) of a helpful page where the purpose of the page is not as obvious. At first glance, this page may seem pointless or strange. However, it is a page from a humorous site that encourages users to post photos with mouths drawn on them. The purpose of the page is humor or artistic expression. This page has a helpful or beneficial purpose. Even though the About page on this website is not very helpful, the website explains itself on its FAQ page.
こちら(OmNomNomNom Page)は、ページの目的がそれほどはっきりしませんが、ユーザーの役に立つページの事例です。一見すると、このページは無意味で奇妙に見えるかもしれません。しかし、これはユーモアサイトのページで、ユーザーは身近な物に口を描いた画像を投稿しています。このページの目的は、ユーモアやコラージュ画像を楽しむことです。そのため、このページは役に立つ、あるいは有益な目的を持っていると言えます。このウェブサイトの「当サイトについて」ページの内容は分かりにくいですが、ウェブサイトのFAQページを見ると、このウェブサイトについて詳しく書かれているのが分かります。

Google Search Quality Rater Guidelines(Google検索品質評価者ガイドライン)

「2.2 What is the Purpose of a Webpage?(ウェブページの目的)」の翻訳については以上です。

SEOへの応用〜ウェブページの目的を考える

このセクションから学べることは何でしょうか?

SEOを行うにあたって、まずあなたの「ウェブページ(サイト)の目的」を考えてみましょう。誰のどのようなニーズを満たすべきでしょうか?どうすれば彼らの役に立つことができるでしょうか?

例えば、歯科医のサイトであれば、顧客対象となる検索ユーザーは以下のようなニーズを持っていることが考えられます。

  • 「近隣エリア」で通いやすい歯医者はないだろうか?(ここからアクセスしやすいだろうか?駐車場はあるだろうか?)
  • 歯が痛いので、今すぐ治療を受けたい。(営業時間は?急患を受け付けてくれるだろうか?)
  • インプラント治療を受けたい。(詳しい知識や治療の経験はどの程度あるのだろうか?インプラントは本当に安全なのだろうか?価格は?代替の治療法があるのだろうか?)
  • そもそも、この歯科医院は信頼できるのだろうか?(口コミは?お客様の評価は?衛生状態は?)…など

歯科医の「ウェブページの目的」は「虫歯治療・歯科医療の提供」ということになりますが、より具体的にニーズを深堀りしていくと「長崎市エリアの歯に悩みを持つ患者様の心の負担を軽減しながら、気持ちよく治療に通っていただくための情報共有」となるかもしれません。

このように「ウェブページの目的」についてしっかりと考えていくことが、あなたのWebサイトに必要なコンテンツを明確にし、検索ユーザーにとって役に立つサイトとなり、SEO実現の可能性が高まることがわかると思います。

次回は、「2.3 Your Money or Your Life(YMYL) Pages お金や人生(YMYL)に関するページ」について解説していきます。

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