私のように地方に住む人間にとって、地域経済というのは非常に重要な問題だ。
現代ビジネスで藤野英人さんが、「あえてきついこと言わせてもらいます。都会と田舎の格差はますます広がっていくのに、地方のみなさん、ちょっとのんびりしすぎじゃないですか」という記事をアップしていて、地方が抱える問題を明確に語っていた。
また、この記事からリンクされている「無職の父と、田舎の未来について。」や、それに対する
やまもといちろうさんの「地方暮らしが限界な話」も「なるほど。」と思わせるもので、私も少し考えてみることにした。
地方の未来に、リーダー主導のグローバル戦略は不可欠
私の考えでは基本的に地方の経済は行政がどのように舵を取るかにかかっていると思う。日本のナショナルブランドやグローバルブランドの業績は皆さんが知っている通りの状況なので民間だけではどうしようもない。例えば、地方にはそこを支えているような大きな企業がいくつかあったりするが、それがなくなることを想像してほしい。その下請け企業なども考えれば、何百人、何千人、何万人という雇用が一晩で消滅する危機に常にさらされている。
そういう状況においては、行政が率先して地域経済のための改革を行う必要があるだろう。特にグローバル化に向けて、そこにある資産に磨きをかけて、あるセグメントにおいては世界で唯一のブランドを築き、交流人口を増やしていくことだ。海外から若い人達を呼べる教育施設・プログラムなども必要だろう。その先にコンベンション誘致などがあるとは思うが、やはり真にグローバル化を成し遂げないとそのための施設を作っても機能しないのではないだろうか。そういう意味ではリーダーには、グローバルな視点を持ち、それにあった人材を見抜き必要な場所に登用し、そして自らグローバルに活動できる人であってほしい。地方行政は世界から見たら弱小企業みたいなものだ。だからリーダーが自ら世界に出ていって様々なところで絆を作ってくる必要がある。私たち地方に住む人間とその子孫の未来は私たちが思っている以上に今この瞬間のリーダーの能力に依存しているということを忘れてはいけない。
それからこれは私の仕事の範囲だから書いておくが、情報戦は非常に重要だ。情報で他の地域に負けていたらもう負け。リーダーや何らかの交渉を行う人が世界に出ていった時に、情報は大きな援護射撃となる。それまでどのように情報を提供してきたかに結果は大きく左右される。だから行政はグローバルなウェブマーケティング戦略を確立してほしい。そして戦略にあった必要な言語でしっかりと地域のブランド力を高めていくような情報を毎日提供し、世界とコミュニケーションを続けてほしい。
地方行政がグローバル戦略を持って、世界中に絆を作りながら、地域を運営していくことができるかどうかに、その地域の未来はかかっている。