今日はアメリカの大手スイーツチェーン店Tasti D-liteによるツイッターのマーケティングキャンペーン活用事例をお届けしよう。
Tasti D-liteは100種類以上もの低カロリーフローズンスイーツを提供しているスイーツチェーン店で、ニューヨーク周辺で20年以上も愛され続けており、今では50以上もの店舗を持ち、現在も新店舗をアメリカ各地に拡大し続けている。彼らは、最初のうちはどうやってTwitterを有効活用するのか、どうやってTwitterでビジネスを成長させていけばいいのか良く分からなかったようだが、情報・ソーシャル技術担当責任者のB.J.エマーソンと彼のチームはTwitterを以下のようにしてビジネスに組み込んだ。

初期のTwitter使用方法
Twitterの検索を使って、Tasti D-lite自体やその商品、競合相手に関しての人々のつぶやきに耳を傾けた。
3M作戦
Twitterを活用していくために、B.J.エマーソンは3M作戦を提示した。
- Monitor(聴取する)
Twitterの検索を使って、Tasti D-lite自体やその商品、競合相手に関しての人々のつぶやきに耳を傾ける。 - Mingle(交流する)
Tasti D-liteのことやニューヨークに置いてほしいデザートについてつぶやいている顧客の会話に飛び込み、ダイレクトメッセージを送ったり@リプライを使ったりしてその顧客と交流する。 - Measure(計測する)
各クーポンに特殊のコードを組み込み、各Tasti D-lite店舗のレジを通ることで、そのクーポンのコンバージョンと売上結果を追求できるようにする。
その数値から、もしTwitterを有効的に使うことができたら、Twitterクーポンキャンペーンは他のソーシャルネットワークの広告やPPC広告と同じくらいの効果が得られるとB.J.エマーソンは感じたが、同時にこれらはTasti D-liteが今後Twitterでできることのほんの始まりにしか過ぎないことだと感じていた。
次のステップとして、モバイルクーポンと、各店舗ごとのTwitterアカウントの発行の実験を行うそうだ。
ポイント
この事例には上記の通り3つのポイントがあるが、特に注目しておきたいのはモニタリングと計測の部分だ。Twitterを活用したモニタリングを導入すれば、自社のブランドや、商品・サービスについて、そして競合するブランドの商品やサービスについて、今現在、市場でどのように語られているのかを知ることができる。
また、計測について言えば、Twitterを使って配布したクーポンがどのくらいレジを通過して売上となっているのかを計測しているということで、これはキャンペーンごと、または、キャンペーンのメッセージごとの結果を計測できるようにしており、どのようなキャンペーンにどのくらいの人が食いついたのか、といった情報を獲得できる、といったものだ。キャンペーンの費用対効果や精度を常にフィードバックし精度を常に高める改善を繰り返していくことができる。このTwitterクーポンキャンペーンの仕組みは比較的小さな店舗でも安価に構築でき、導入しやすいTwitterキャンペーンの事例だ。
■参考サイト
Tasti D-Lite
http://www.tastidlite.com/
Twitter: 5 Business Case Studies
http://www.jeffbullas.com/2010/01/18/twitter-5-business-case-studies/