Shopifyとは?
最近話題のShopifyとは一体何なのでしょうか?
Shopify(ショッピファイ)とは、カナダ発のECサイトを制作するプラットフォームの一つです。
現在まで175カ国以上で数170万以上の店舗で導入されており、世界シェア最大級のECプラットフォームです。(2023年5月時点)
日本では2017年よりサービスが開始され、マーチャント(Shopifyを導入した事業者)が2021年に7243億円の経済効果と、2020年と比べて44%増の5万人の雇用を創出したことが明らかになり、著しい成長を示しています。
そもそも、ECプラットフォームって?
ECプラットフォームとは、ECサイトを構築するソフトウェアやシステムのことです。
「ECサイトを作って商品を販売したい」と思った時に、どの形態で出店するのが良いのか検討することになります。
どんな方法があるのか、その中のShopifyの位置付けも含め、簡単にご紹介しますね。
自社ECとモール型EC
まずは、自社ECサイトか、ECモール出店かを検討する必要があります。
自社EC | モール型EC | |
---|---|---|
概要 | 独自ドメインと取得して、自社でサイトを構築・運営する形態 | 複数のショップやブランドの商品が集結するモール内に出店する形態 (例:Amazonや楽天市場など) |
メリット | カスタマイズの自由度が高い 競合との差別化がしやすい 利益率が高い | 集客力が高い |
デメリット | 構築コストがかかりやすい | モールの規約に従った運営、出店料がかかるため利益率が低くなる |
例えるなら、自社ECは「単独の商店」、モール型ECは「大型ショッピングモール」のイメージです。
どちらが優れているということでもなく、それぞれにメリット・デメリットが異なるため自社に合う形態を選ぶことが大切です。どちらも構築・運営するという方法もあります。
さらに自社ECサイトの構築方法には、代表的なものとして「ショッピングカートASP」、「オープンソース」、「ECパッケージ」があります。
ショッピングカートASP | オープンソース | ECパッケージ | – | |
構築方法 | 提供されたクラウド上でECサイトを構築 | 無償ショッピングカートシステムを利用 | 運用に必要な機能のパッケージを元に開発 | – |
初期費用 | 低 | 低 | 中〜高 | 低 |
月額費用 | 低〜中 | 低 | 中 | 中 |
メリット | ・コストを比較的抑えやすい ・出店が比較的しやすい | ・コストを比較的抑えやすい ・カスタマイズ性が比較的高い | ・カスタマイズ性が高い ・セキュリティが強固、サポートを得やすい | ・専門知識がなくてもスピーディーに出店できる ・モール経由の集客が見込める |
デメリット | ・カスタマイズ性はオープンソースやECパッケージに劣る | ・高度な知識が必要 ・バグやウイルス対策等全て行う必要がある | ・初期費用と中長期的な費用が高め ・都度システムのアップデートが必要 | ・カスタマイズの自由度がかなり低い ・同業他社が多く差別化しにくい |
例 | Shopify、カラーミーショップ等 | EC-CUBE、magento等 | ecbeing、EC-orange等 | Amazon、楽天市場等 |
※自社ECの中にはゼロからECサイトを設計する「フルスクラッチ」という方法もありますが、今回は既存のプラットフォーム活用をメインに紹介したいため割愛します。
Shopifyは「ショッピングカートASP」に該当し、時間とコスト面から見て比較的手軽にECサイトを構築することができます。多くの個人商店や事業主様にお勧めできる方法で、弊社でも数々の制作実績があります。
Shopifyは「ショッピングカートASP」の中でもデザイン性が高く、他社と差別化したECサイトを構築したい方にぴったりです。更にアプリの導入により拡張性が高いというメリットもあります。
今回は、今注目のShopifyについて詳細にご紹介していきます。
Shopifyのメリット
メリット1. 低コストで導入可能、プラン変更も簡単
Shopifyでは、べーシック・スタンダード・プレミアムの3つのプランがあります。
また、これに加えてSNSアプリやメッセージングアプリを通じて商品を販売できるスタータープラン(月額$5)や取引量の多い企業向けのShopify Plus(月額$2,000〜)もあります。
それぞれに機能が異なり、詳細はShopify公式サイトで確認することができます。
大きな違いはスタッフアカウント数やレポート機能の内容の差、クレジットカート決済手数料の差です。
いずれのプランも初期費用は無料で、かかる費用は月額利用料金と決済手数料※1、取引手数料※2のみです。
3日間無料体験(クレジットカード不要)ができ、無料体験終了後も、最初の1か月間は月額$1で利用できます (月払いの場合)。ですのでまずは気になるプランで始めてみるのも手です。
プラン変更も管理画面から簡単に行うことができ、変更はすぐに反映されます。新しいプランはすぐに利用でき、プラン料金は日割りになるため、アップグレードした日付から新しいプラン料金の請求が開始されます。
この導入のスムーズさはさすが世界シェア最大級のASPといったところですね。
プランの料金や無料体験期間については都度変わっていきますので、Shopify公式サイトを参照ください。
※1 決済手数料とは、商品やサービスの支払いにかかる手数料のことで、決済事業者が受け取る費用です。
※2 取引手数料とは、ECサイトを利用して商品を販売する際に、ECサイト運営会社が受け取る手数料のことを指します。Shopifyでは外部決済サービス利用の場合に取引手数料がかかり、Shopifyペイメントには取引手数料がかかりません。
メリット2. ノーコードで高いデザイン性のサイトを制作可能
Shopifyでは、コードの記述をすることなくサイトを構築することができます。
同様のノーコード制作を謳うECサイト構築サービスと比べ、デザイン性が高く同業他社と差別化できるのが、Shopifyの強みといえるでしょう。
2023年5月現在 12個の無料テーマと、120を超える有料テーマが公開されています。
有料テーマは$200〜350(約27,000円〜47,000円)前後。買い切りで使用することができます。
テーマはノーコードでカスタマイズできますが、更にコード編集で追加機能を独自に搭載することも可能です。デザインの自由度の高さがShopifyの魅力です。
このように、サイトのデザインを見ながら直感的にカスタマイズすることができます。
また、スマホやPCなど、表示するデバイスによって見た目を自動的に変化させるレスポンシブ対応も、特に設定は必要ありません。テーマによって自動的に行なってくれるため、ユーザーは1つの画面をデザインすればいいだけ。他のWebサイトビルダーではPCとスマホ版での表示をそれぞれ別々に整える必要がある場合が多いですが、Shopifyにおいてはその必要はありません。
メリット3. 決済の選択肢が多い
Shopifyで利用できる決済方法は、選択肢が多いです。
Shopifyペイメント | クレジットカード(Visa / Mastercard / American Express / JCB) モバイル決済サービス( Apple Pay / Google Pay / Shop Pay) PayPal |
PayPal | クレジットカード・デビットカード(Visa / Mastercard / American Express / JCB / DISCOVER) 銀行口座 |
Amazon Pay | クレジットカード・デビットカード(American Express / Mastercard / Visa / Diners Club / JCB / 銀聯) Amazonギフトカード残高 Paidy(後払い) |
KOMOJU | クレジットカード(Visa / Mastercard / American Express / JCB / Diners Club) コンビニ決済デジタルウォレット・スマホ決済(PayPay / メルペイ / LINEペイ / auペイ / 楽天ペイ) Paidy(後払い) 銀行振込 プリペイド決済(ネットキャッシュ / ビットキャッシュ / ウェブマネー) 携帯キャリア決済(ドコモ / au / ソフトバンク) |
ドコモデジタル | 携帯キャリア決済(ドコモ / au / ソフトバンク / ワイモバイル) |
Paidy | 後払い(コンビニ / 銀行振込 / 口座振替) |
GMOイプシロン | クレジットカード(VISA / Master Card / JCB / American Express / Diners Club) 携帯キャリア決済(ドコモ / au / ソフトバンク) コンビニ決済 GMO後払い決済 |
SBペイメントサービス | PayPay クレジットカード(VISA / Master Card / JCB / American Express / Diners Club / DISCOVER) コンビニ決済携帯キャリア決済(ドコモ / au / ソフトバンク) 楽天ペイ QRコード決済 |
NP後払い | 後払い(コンビニ / 銀行 / 郵便局 / LINE Pay) |
atone | 後払い(コンビニ / 銀行 / 口座振替) |
PGマルチペイメントサービス | クレジットカード決済(Visa / MasterCard / JCB / AMEX / Diners 等) コンビニ決済 |
手動の決済方法(オンラインストア外でなされた決済として設定可能) | 銀行振込 郵便振替 代金引換 |
Shopifyで取り扱いの決済方法に関して、詳しくはShopifyヘルプセンター > 決済方法をご確認ください。
たくさんあって迷うところですが、新たにクレジットカードを導入したい場合には、Shopifyが提供している決済サービスであるShopifyペイメントがおすすめです。
Shopifyペイメントは決済手数料が国内最安水準で、なんと取引手数料が無料です。ストアを作成後すぐにVisa / Mastercard / American Expressが使えるようになります。(JCBは審査期間が必要 ※通常3週間程度)Apple PayやGoogle Payも簡単な設定で使えるようになります。
ShopifyペイメントはShopify登録直後に使えるようになりますが、他のサービスは申込み後利用までには承認期間が必要な事が多いので要注意です。
また、手動の決済方法として銀行振込・郵便振替・代金引換も設定することができます。
ただしデフォルトでは手数料はカート画面や注文確認メールに計上されませんので、注意が必要です。
(弊社ではShopifyでECサイト構築の際、お客様にお送りする注文確認通知メールに代引き手数料を自動的に計算して記載するカスタマイズを行っています)
メリット4. SNS連携が簡単で集客に強い
Shopifyの強みの一つとして、SNS連携が挙げられます。
Shopifyと連携できるSNSの種類は、Facebook・Instagram・Twitter・Pinterest・YouTubeの5つです。
連携はShopifyの管理画面から簡単に設定することができます。
日本で人気のLINEは管理画面からは連携できませんが、連携を可能にするアプリが多数存在します。
ShopifyとSNSを連携すると、シームレスな購入画面への誘導が可能となり、販売機会が増えるため集客に強くなります。
ShopifyはSNS連携の設定が簡単で、ほとんどが無料で行えるため、Shopify導入を検討する大きなメリットの一つとなるでしょう。
メリット5. 分析機能が標準搭載
Shopifyは高性能なストア分析機能が標準搭載されています。
Shopifyのストア分析とレポートを使用すれば、販売数やオンラインストア訪問者のデータ、リピート率など様々なデータを確認することができます。
これはストアの管理画面からすぐにアクセスできるため、日常的なチェックと改善に効果的です。
表示できるストア分析とレポートの種類は、ストアのShopifyサブスクリプションプランによって異なります。安価なスタータープランでも十分な情報を得ることができる上、途中で上位プランにアップグレードした場合でも前プラン登録時に遡っての分析を見ることができるという親切設計。
また、Googleアナリティクスなどの外部分析サービスの設定も可能で、さらに詳細な分析を行い、ビジネスを改善することもできます。
Shopifyのストア分析に関する詳細はこちらを参照ください。
Shopifyヘルプセンター > Shopifyストア分析
メリット6. アプリで様々な機能を搭載可能
Shopifyでのアプリとは、ECサイトに導入することで、さまざまな機能を追加できる拡張機能(プラグイン)です。
アプリを導入することで、ECサイトにレビュー機能を追加したり、定期購入機能を実装したり、様々なカスタマイズができます。
ShopifyではShopifyが開発したアプリはもちろん、サードパーティー製(Shopify本社ではなく他社開発)のアプリが多数開発されており、約8,000種類を超えるアプリが存在します。(2023年5月時点)
標準にはない機能をアプリで実装できるため、ニーズに合わせたカスタマイズが可能となります。
アプリの料金は、無料から月額料金を支払うことで利用できるものがあり、価格は様々です。月額料金が設定されているアプリの中には、「14日間無料」など、試用期間が設けられているものも多いです。
本格的な導入の前に試用できるというのは魅力ですね。
Shopifyでは多彩なアプリをうまく活用して、魅力的なストアを構築することができます。
メリット7. ブログ機能が標準搭載
弊社がShopifyを導入する大きなメリットと捉えていることの一つに、ブログ機能が追加料金なしで標準搭載されているという点があります。
しかも管理画面からの簡単操作でブログが書けてしまいます。
ブログ機能を活用して、例えばサイト更新情報を記載したり、商品に関連する記事を定期的にアップしたりといった展開が考えられます。コンテンツマーケティングが気軽に始められるのは大きな魅力と言えるでしょう。
メリット8. メルマガ機能が標準搭載
Shopifyには、メールマーケティングを行えるShopifyメールという機能が管理画面に搭載されています。
管理画面のマーケティング>Shopifyメールからメールを直接作成して送信することができます。オリジナルのテンプレートをカスタマイズしたり、作成したりすることができますし、メールを受け取るお客様のセグメント (グループ) を選択することもできます。
簡易的なメルマガであればこの機能を利用すれば別途料金はかかりません。
更に細かいセグメントを行ったり、高機能を求める場合はアプリの導入を検討してください。
メリット 9. 世界レベルのセキュリティ
Shopifyは利用者の安全を一番に考えてセキュリティーに多くの投資をしています。
(1) クレジットカード利用時のセキュリティ
クレジットカード業界ではお客様のクレジットカード情報を安全に取り扱うために定められたPCI DSSという世界基準があり、ShopifyはPCI DSS レベル1を取得しています。PCI DSS レベル1は以下の6つの項目を満たしています。
- 安全なネットワークの構築と維持
- 脆弱性管理プログラムの維持
- 定期的なネットワークの監視・テスト
- カード保持者のデータの保護
- 強固なアクセス制御対策
- 情報セキュリティポリシーの維持
Shopifyで開設されたすべてのネットショップは自動的にPCI DSS レベル1に準拠しています。
PCI DSSの最高レベルであるレベル1は、国内でもごくわずかな企業しか取得しておらず、金融機関並みの強固なセキュリティ水準である証明です。
他にもShopifyは情報セキュリティに関する国際規格「ISO 27001」と呼ばれるISMS認証も取得しています。
(2) 管理画面では2段階認証とスタッフ権限の設定
ストアのオーナーは管理画面で多くの操作を行うことができますが、この管理画面にログインする際のセキュリティも設定することができます。
2段階認証とは、アクセス権限を得るのに必要な本人確認のための複数の種類の要素(証拠)を2つユーザーに要求する認証方式です。
Shopifyでは以下の2つの要素で認証を行います。
- アカウントの資格情報 (メールアドレスおよびパスワード)
- モバイルデバイスまたはセキュリティキー
2段階認証を使用すると、誰かが不正にあなたのアカウントを使用して管理画面にログインを試みた場合に備えて、セキュリティを強化できるようになります。
スタッフ権限とは、スタッフメンバーがストアの運営に関われるようにするために、スタッフメンバーに管理画面の特定の部分や特定の機能にアクセスする権限を付与することです。
ECサイト運用においてオーナーのログイン情報をスタッフに共有するのではなく、スタッフとして登録し、必要な権限を与えることでセキュリティを高く保ちながらストアを運営することができます。
例えば、スタッフの権限として注文の管理はできるけれどもストアの決済の権限は与えないといった設定をすると、誤入力での人的ミスが防げますし万が一スタッフアカウントの一つが危険に晒されたときも権限の範囲内での危険に留めることができます。
さらに類似の機能としてコラボレーター権限も設定することができます。
サイト構築に第三者が関わっている場合などにコラボレーターとして登録することができます。
例えば、弊社で構築したECサイトにはコラボレーターとして弊社に権限を付与していただきメンテナンスに携わっています。
(3) サイト全てのページで常時SSL対策
常時SSL対策とは、ウェブサイト内のログインページやフォームなど特定のページだけでなく、その他すべてのページを「http」ではなく「https」化(常時暗号化)することです。
たとえば、ストアのURLがhttp://www.example.comの場合、TLS証明書が発行されると、URLはhttps://www.example.comに変更されます。お客様が元のURLを使用すると、暗号化されたオンラインストアに自動的にリダイレクトされます。
・TLS証明書には、オンラインストアにとって次のメリットがあります。
・お客様データを暗号化することで、セキュリティのレベルが高まります。オンラインストアのURLの横に鍵マークが表示されるので、お客様の信頼を築くのに役立ちます。
出典:Shopifyヘルプセンター > Shopifyストアへの安全な接続を有効にする
また、常時SSL化はセキュリティ強化だけでなく、SEO対策としても有効です。
検索エンジンの最大手であるGoogleは、ウェブサイトが「https」(常時SSL)かどうかを検索順位の決定要因とすることを発表しています。
Shopifyでは常時SSLは標準装備となっており、特に何も設定せずともShopifyで構築したウェブサイトに自動的に適用されますので安心です。
メリット10. 越境ECに対応
越境ECとは、その名の通り、国を越えて海外へ商品を販売することです。
言語や通貨の違いに加え、決済や配送の方法も考慮する必要があるため難しい印象のある海外向けネットショップですが、Shopifyで国内向けにネットショップを運営すれば、ほんの少しのカスタマイズで海外販売にも対応させることが可能です。
越境ECにShopifyがオススメな理由として、Shopify公式ブログで詳細されている内容のうち、いくつかをご紹介します。
- 多言語、多通貨に対応
Shopifyは、50の言語と130ヶ国以上の通貨に対応しています。言語に関しては、制作したECサイトをアプリを使って別の言語に自動で翻訳することも、設定画面で翻訳を直接入力することも可能です。また、カート画面やストアの基本となるような箇所は言語設定をするだけで自動で他の言語に対応可能です。さらに、通貨に関しては自動でレートを変換できるようになっています。
- 100種類以上の決済方法
Shopifyでは、世界最大規模のオンライン決済サービスであるPayPalがサイト開設時からすぐに利用できます。また、世界各国の100種類以上の決済方法にも対応しています。
- 配送業務が簡単
海外配送には、送料の設定、関税や税金の計算、送り状やインボイスの作成などの煩雑な仕事が付随します。
Shopifyでネットショップを運営すると、こうした業務が簡単にできるようになります。
アメリカのように州ごとに税金が異なる場合でも、顧客に請求する税率を自動的に管理するように設定することができます。また、出荷する商品のサイズや重量を入力すると、運送会社各社の料金を比較したり、送り状やインボイスを発行したりすることが可能です。
- 販売チャネルを増やせる
越境ECと特に相性が良い販売チャネルはSNSです。Instagramで商品をタグ付けして直接購入できるようにしたり、Facebookを宣伝や販売の場として活用したり、さまざまな方法で顧客にアプローチすることができます。
また、自社ECサイトを海外の大手ECモールと連携させるという方法も、越境ECには効果的です。Shopifyでネットショップを運営すると、自社ECサイトで販売する商品をAmazonやeBayなどで同時に販売することができます。
販売チャネルが増えると商品情報や顧客情報の管理が難しくなりそうですが、Shopifyなら心配ありません。どの販売チャネルで売れても、ひとつの画面で一括管理ができるのがShopifyの魅力です。
出典:Shopify ブログ「越境ECのはじめ方 Shopifyを海外販売用ストアにもおすすめする理由」
Shopifyのデメリット
メリットが多いShopifyではありますが、もちろんデメリットと言いますか、注意点は存在します。
弊社で実際にShopifyでECサイトを構築してわかった注意点を紹介します。
デメリット1. 英語が多い
Shopifyはカナダ発のプラットフォームなので、ストア自体は多言語対応となっています。
ストア自体の言語はもちろん、管理画面も日本語に設定することができます。
もちろんShopifyへのメール問い合わせも日本語で行うことができるのですが、対応してくれるのは海外スタッフのこともあるため、英語が翻訳された状態で届きます。(以前はこちらからの問い合わせも英語で行う必要があり大変でした)
ストアは日本語表記にはなっていますが、中には適切ではない日本語表現も見受けられます。そのためサイト内の表現や通知メールの文章を一つ一つ確認し、適切な日本語に修正する必要があります。
また、アプリを追加したい場合、日本製のアプリだけでなく海外製のアプリも導入したい場合に、アプリの管理画面は英語となります。
Shopifyを利用する以上ふとした時に英語にふれるのは当然のことで慣れてはきますが、日本のサービスとは異なるということは心に留めておいたほうがいいでしょう。
デメリット 2. 日本の商習慣とマッチしない部分がある
また、言語の問題だけではなく、ECサイト運営の上で日本の商習慣と合わないように感じる部分もあります。
(1) 代引き手数料が計上されない
Shopifyでは決済の手段として代金引換を設定することができますが、デフォルトでは代引き手数料は計上されません。
お客様への丁寧な案内のために、決済画面で手数料が別途かかることを記載することや、お客様への注文確認通知メールをカスタマイズし、手数料についても記載するなどの対策が必要です。
(弊社ではShopifyでECサイト構築の際、上記のカスタマイズを行っています)
(2) ポイント機能が標準搭載でない
Shopifyでは、日本のECサイトによくある、お買い上げ金額に応じたポイントが付き、次回お買い物に使用できるといったポイント機能が標準搭載されていません。
海外にはポイントの商習慣がないためです。代わりにあるのはクーポン機能です。
クーポン機能とは、ECサイトで使用できる割引券のことで、ユーザーが特定のコードを入力することにより、商品の割引やお得な特典を受けられる機能です。
では、Shopifyで構築したECサイトにポイント機能を持たせるにはどうしたらいいのでしょうか?
答えは、ポイントアプリを導入することです。
ポイントアプリの機能面
ポイントアプリによってポイント機能を持たせることはできるものの、そもそもShopifyにない機能を持たせるため、Shopifyに標準搭載されている、クーポン機能を活用したものとなります。
そのためポイントアプリを導入しても、顧客が獲得したポイントをクーポンに変換して使う といった仕様のアプリが多いです。
日本ではあまり見ない利用の方法となるため、ベストな方法とは言えないでしょう。
弊社で以前紹介したポイントアプリ「easyPoints」なら、ポイントからクーポンへの変換を自動的に行なってくれるため、顧客は通常のポイント使用と同じ感覚でポイントを利用することができます。
【2023年版】Shopifyにポイント機能追加!easyPoints導入のメリットや料金プラン考察
ポイントアプリの問題点
〈1〉 クーポン機能を併用できない
前述の通りShopifyに元々ないポイント機能を持たせるには、Shopifyが持つクーポン機能を活用することになります。
クーポンは1注文につき1つしか使えないため、ポイントを利用すると他のクーポンが使えなくなってしまいます。ですので、クーポンとポイントは同時に併用ができません。これはShopifyの仕様上の問題となるため、どのポイントアプリを使用しても同じことが言えます。
どうしてもクーポンとポイントを同時利用したい場合は、お客様にはどちらかだけを適用した状態で注文していただき、ストア側が注文後に割引分を返金するといった処理が必要となります。
〈2〉費用がかかる
ポイントアプリの導入には費用が発生します。
Shopify以外のショッピングカートASPの中にはポイント機能は標準搭載で別途利用料金がかからないものもあるため、費用が発生することには注意しましょう。
参考までに、Shopifyでのポイントアプリの費用は、アプリや機能により異なりますが一番安価なアプリのプランで無料、$20/月、$26/月などがあります。その他、一律料金のアプリ、ポイント保有会員数が増えるごとに従量課金されるアプリなど様々です。
単なるポイント機能だけでなくマーケティング施策として有用な活用を見込めるアプリもありますので、機能とコスト面を考慮し選択する必要があります。
(3) 情報入力の順番が逆
1. 会員住所の登録時、入力順番が不自然
Shopifyではストアに会員登録し、住所やクレジットカードなど登録することができますが、住所登録の際のフォームの順序が不自然なものとなっています。
↑ 海外では日本の住所の表記順序とは逆の順序となるため、デフォルトではこのような入力順となっています。
自然な順番にするためにはコードを編集してカスタマイズする必要があります。
さらに「デフォルトの住所として設定する」もわかりにくい表現のため、「この住所を基本の配送先として設定する」などの文言に修正する必要があります。
2. 買い物カートでお届け先住所と請求先住所の入力欄の順番が逆
ストアで買い物をし、カート画面から決済へ進む際、住所や支払い方法などの情報を入力する画面が出てきますが、この入力順序が少しわかりにくいです。
カートの次のページにまず、「配送先住所」の入力欄があり、
さらに進むと「請求先住所」の入力欄がきます。
↑ 日本では「請求先住所」(注文主)がきて「配送先住所」(お届け先)という順番で入力することが多いのですが、Shopifyでは逆の順番となっています。特にギフト配送の場合など、お客様に間違われやすいです。
ただしShopifyでは通常ショッピングカート以降の決済画面は文言以外のカスタマイズができない仕様となっているため、ストア側で入力欄の順番をカスタマイズすることはできません。( Shopify Plus アカウント(月額$2,000〜)のみカスタマイズ可能となっています。詳しくは「チェックアウト画面のカスタマイズが困難」へ)
通常プランでは文章のみカスタマイズ可能なため、必要に応じて注意書きを入れるといった対処となるでしょう。
デメリット3. 詳細なカスタマイズは難しい
Shopifyでは、ウェブサイトをLiquidという独自の言語で構築しています。
Liquidとは、Shopify独自のテンプレート言語で、HTML/CSSにShopify特有の構文を混ぜたような言語です。
通常のカスタマイズは、コードをいじる必要がなくこのように直感的にデザインすることができます。
更に詳細なカスタマイズを行いたい場合、「コード編集」で行うことになります。
これが、専門的な知識がないとなかなかに難しいです。
詳細なカスタマイズの例として、弊社では過去
- 商品の売り上げランキングベスト10のセクションを作成
- PC/スマホ表示時にサイズを自動調整するバナーセクションを作成
- のしを選択できるプルダウンをカート画面に追加
などを行いました。
テンプレートの機能内に留まらずECサイトを独自にカスタマイズしたい場合は、専門家への依頼も検討する必要がありそうです。
デメリット4. アプリの検証に時間と手間がかかる
Shopifyには約8,000種類を超えるアプリが存在します。(2023年5月時点)
多彩な機能をアプリ導入により実現できるのは大きな強みですが、反面アプリの検討と検証に大きな労力を使います。
アプリは大変便利なプラグインで、より多くのアプリを使用したくなりますが、導入するアプリの数が多いとECサイトが重くなり読み込みに時間がかかってしまいます。これはユーザーフレンドリーとは言えません。更に月額費用がかかるものが多いため、アプリを増やすほどランニングコストが嵩みます。
また、アプリ同士が干渉しうまく機能しないということも考えられますので、入れるアプリは厳選する必要があります。導入するアプリは10個程度までに抑えた方が無難との意見もあります。
まず、アプリの検討です。
アプリはShopify app storeに掲載されていますが、ウェブ検索も行い、いろいろな記事を読み、検討します。日本製/海外製、無料/有料など機能によっても様々なアプリが存在します。
その中で構築するECサイトに合ったものを選択しなくてはなりません。
Shopify app storeでアプリを探すコツとして、日本語での検索はもちろん、英語でも検索してみることです。
日本製のアプリもどんどん増えてきていますが、Shopifyはカナダ発のサービスのため、圧倒的に英語圏のアプリの数が多いです。
開発や設定画面などが英語でも、文言を日本語にカスタマイズできるものもあり、問題なく日本で使えるアプリも多く存在します。カスタマーサポートなども英語対応となりますが、海外製のアプリは日本製と比べてシェアが多いためか安価で高機能な場合が多いです。日本製アプリではまだ登場していない機能が海外製アプリでのみ実現可能というケースも少なくありません。
やっかいなのが、複数の機能を持つアプリが存在することです。
Aの機能を持つアプリ、Bの機能を持つアプリ、Cの機能を持つアプリを3つ導入していたところ、その3機能を1つで網羅するアプリが別にあった!ということがままあります。
この場合は1つで3機能を網羅するアプリを導入することが正解に思えますが、大まかな機能が同様でも、アプリによって詳細に設定できる内容が異なります。
そのため、求めている機能がそのアプリで実現できるかどうか、実際に導入してみて検証する必要があります。
実際にアプリを導入しての検証はとても重要です。なぜなら詳細なアプリの情報はあまり公開されていない場合が多いからです。できると謳ってあった機能が、導入してみたら思っていたものと違った、ということもありえます。
検証の段階で候補となるいくつかのアプリを、テストサイトにインストールし試してみます。(本番環境にいきなり導入するのはリスクが高いため)
無料期間があるアプリが多数ですが、無料期間がない場合には試用のための料金を支払うことになります。それらを比較・検証し、実際に導入するアプリを決めることになります。
この時間と労力はかなりのものではないでしょうか。
弊社ではECサイトに予め必要な機能をヒアリングし、アプリをリストアップし機能一覧としてまとめ、提案するという方法を取っています。おすすめをお伝えし、最終的な決定はマーチャント(ストア)様にお任せしています。
過去の導入実績がありますのでアプリについての知識がありますし、都度リサーチも行っています。
デメリット5. 既存のフルフィルメントと連携可能か注意
フルフィルメントとは、主にECサイトなどにおいて、注文受付・問合せ対応から決済、在庫管理、物流(ピッキング・梱包・配送)、アフターフォロー(サポート、返品・交換対応など)までの一連のプロセスを指します。
Shopifyの管理画面上でフルフィルメントを行うことができますが、基本的には1件ずつ処理する必要があります。
アプリを用いると複数件を一度に処理できたり、フルフィルメントの工程を自動化できたりします。
中には注文が入ってから送り状発行、配送時の追跡番号の通知までを自動的に行なってくれる、便利なアプリも存在します。(Ship&co、Uchuya Shipping Cooperationなど)
一からECサイトを構築する場合には、それらのアプリを活用するなどしてフルフィルメント環境を構築できるので問題がないのですが、既存サイトのリニューアルなどの場合、すでに導入しているフルフィルメントのシステムとShopifyが連携可能かどうかが重要となってきます。
連携ができない場合はフルフィルメントのシステム自体を見直す必要があるため、事前確認がマストです。
フルフィルメントは日常業務のため、どういった環境で導入するのか事前調査の上Shopifyを導入することをおすすめします。
デメリット6. サポートはメール対応のみ
Shopifyには、電話対応がありません。
疑問点を尋ねたいとき、何かトラブルが起こったときなど、サポートへの連絡手段はチャットかメールとなります。(コミュニティで類似の問題を探したり、質問したりすることもできます)
こちらからの連絡は日本語でOKです。
Shopifyにログインし、「メッセージを残す」よりメールフォームから連絡すると、登録したメールアドレス宛てにサポートよりメール返信があります。
「返信予定時間:48時間以内」とありますが、大体即日か翌日には返信があります。
問い合わせには自動的にチケットが発行され、それを元にShopify側で管理されるようです。
返信は日本語ですが、担当者は日本人名だったり外国人名だったりと様々です。
担当者の判断で技術的に海外の担当者に話を通す必要があると、時間がかかる旨伝えられ、数日待たされることがあります。そういった場合は英語での返信がくる場合が多いです。翻訳を駆使して対応しましょう。
弊社では幾度かサポートに連絡を取っていますが、対応自体は問題がないと感じます。こちらの疑問には必ず回答が来ますし、解決法を教示してくれます。ただし海外スタッフとやりとりすることも多いため、こちらのニュアンスが微妙に伝わりにくいことはあります。それに電話対応のように即対応とはいきませんので、時間に余裕を見ておく必要があります。
デメリット7. チェックアウト画面のカスタマイズが困難
高度なカスタマイズが可能なShopifyですが、チェックアウト画面周りだけはほとんどカスタマイズできない状態でした。checkout.liquidというファイルを直接操作しなければならず、制限も多かったためです。しかもカスタマイズが可能なのは、 Shopify Plus アカウント(月額$2,000〜)のみに限られていました。
具体的には、チェックアウトの入力項目の順番を入れ替えたりすることはできず、国ごとに異なる配送やギフトの設定、日時指定の設定などができません。(アプリの導入により配送日時指定をカート内に設ける等のカスタマイズは可能です)
こういったことがこれまで課題としてあったのですが、Shopifyは2022年にチェックアウト周りの仕組みを大幅にアップデートし、「Checkout Extensibility」を誕生させました。
これにより、初めてチェックアウト周りのカスタマイズをカスタムアプリやShopifyアプリストアの公開アプリに提供することが可能となりました。
具体的には、チェックアウトにもブランドらしいデザインを反映できたり、「1万円ごとに500円オフ」というような段階的な割引オプションを適用できるようになります。
現在のところ、「Checkout Extensibility」はShopify Plus アカウントのみに限られていますが、今後全ユーザーに開放される可能性もあるとのことです。今後の展開に期待したいですね。
参照:Shopifyブログ「Checkout ExtensibilityでShopifyのチェックアウトがカスタマイズ可能に」
Shopifyブログ「チェックアウト拡張機能(Checkout Extensibility)への移行ガイド」
Shopifyが向いているのはこんな人
1. デザイン性の高いサイトが作りたい人
前述の「ノーコードで高いデザイン性のサイトを制作可能」の通り、Shopifyはデザイン性の高いサイトを簡単操作で作ることができます。
130種類を超えるテーマ(ECサイトのデザインや機能が組み込まれたテンプレートのようなもの)の中から機能やデザインを考慮して選択することができますし、更にカスタマイズすることにより、例え同じテーマを使用したものであっても、デザインに独自性のあるサイトを作ることが可能です。
テーマはレスポンシブ対応で、さまざまなサイズのデバイス表示に対応します。
ノーコードでも高いデザイン性のサイトが作れ、更新や運営も簡単に行なえることは大きなメリットです。
2. SNS連携で売上を上げたい人
前述の「SNS連携が簡単で集客に強い」の通り、Shopifyでは簡単にSNSと連携することができます。
Instagramで商品をタグ付けして直接購入できるようにしたり、Facebookを宣伝や販売の場として活用したり、さまざまな方法で顧客にアプローチすることができるので、SNS連携で売上を上げたい人には特におすすめです。
販売チャネルが増えると商品情報や顧客情報の管理が難しくなりそうですが、Shopifyならどの販売チャネルで売れても、ひとつの画面で一括管理ができます。
3. ビジネスをスモールスタートさせたい人
Shopifyは初期費用が無料で、最も安価なスタータープランであれば月額$5(約670円)で利用できます。※スタータープランはSNSアプリやメッセージングアプリを通じて商品を販売できるプラン。ストアを開設したい場合は月額$33(約4,400円)のベーシックプランが最安となります。
各種手数料も類似サービスと比べて安価ですし、上位プランへのアップグレードも簡単に行えるため、ビジネスをスモールスタートさせたい人にびったりです。
初期費用 | 無料 | 無料 3,300円〜22,000円 | 無料 |
月額費用 | 無料 5,980円 | 無料 4,950円 9,595円 39,600円 | $33(約4,400円) $92(約12,000円) $399(約53,000円) |
カード決済手数料 | 2.9%〜3.6%+40円 | 3.14〜4.0% | 3.25〜4.15% |
入金手数料 | 2万円未満:750円(事務手数料500円含) 2万円以上:250円 | 50円~700円 | 無料(Shopifyペイメントを有効にする) Shopifyペイメント以外:別途0.5~2.0% |
その他手数料 | サービス利用料:注文合計金額×3% | – | – |
※米ドル($)の日本円換算は為替レートにより異なります。
4. バックオフィス業務を効率化したい人
先のメリット「分析機能が標準搭載」でも述べたように、Shopifyの管理画面は優秀で、標準で高性能なストア分析機能が搭載されています。
さらに、商品情報登録、商品受注、在庫管理、商品出荷、商品配送、アフターフォローといったECサイト運用におけるバックオフィス業務をすべて管理画面からワンストップで行うことが可能です。
既存ECサイトを運営していて、今までデータ解析や運用に複数の管理画面を確認しなければならなかったような人は、Shopifyへの移行で時間・人的リソースを節約できます。
5. 海外展開したい人
先のメリット「越境ECに対応」でも述べたように、Shopifyは越境ECに対応しており、国内向けにネットショップを運営すれば、ほんの少しのカスタマイズで海外販売にも対応させることが可能です。
Shopifyは言語・決済・各国の税率・配送の面で、越境ECに必要な機能が揃っています。
海外販売サイトを作る場合にはもちろん、まずは国内向けサイトを作り、将来的に海外展開も視野に入れているという場合にもShopifyがおすすめです。
6. 実店舗とECサイトをオムニチャネル化したい人
オムニチャネルとは、実店舗やECサイトなど、顧客とのあらゆる接点(チャネル)で顧客が同じように商品を購入できて、どのチャネルでも同様のサービスが受けられるといったマーケティング手法のことです。
オムニチャネルの例として、ECサイトで買った商品を実店舗で受け取ったり、SNSで気になった商品をシームレスにECサイトで購入したりといった展開が考えられます。
Shopifyで、オムニチャネルを実現できます。実店舗にスマレジを導入し、Shopifyとアプリで連携することで、実店舗とShopifyの在庫や顧客情報を共通管理することができたり、共通のポイントを付与・利用することができるようになります。
Shopifyを実際に導入した感想
1. ECサイト構築について
弊社ではあらゆるプラットフォームでサイトを構築するお手伝いをしていますが、Shopifyで構築したECサイトは圧倒的に洗練されたデザインを簡単に制作することができます。
ノーコードでのカスタマイズが基本ですが、コード編集でのカスタマイズも幅広く、ストアのニーズに合わせたカスタマイズが行なえます。この強みを活かすには、個人で行うよりもストア構築を専門家に任せるのがベストではないかと思います。
Shopifyは海外のサービスのため、日本で自然に使えるECサイトにするためには言語表現などを細かく見ていく必要がありますが、デザイン性の高さや機能拡張の優秀さなどShopifyの様々なメリットを考えれば、ShopifyでECサイトを構築するのは大きな価値があると言えます。
2. ECサイト運用について
前述の「バックオフィス業務を効率化」の通りShopifyは管理画面が優秀で、ストア分析やバックオフィス業務を管理画面からワンストップで行うことができます。
顧客とのやりとりも記録されるため、どのスタッフが、いつ、どのように対応したかの記録も簡単に確認ができます。さらにアプリを導入すればストアに合わせた業務効率化が見込めます。
既存サイトをShopifyでリニューアルされたストアも、最初こそ業務の変化に対応するため相談が多くなりますが、2〜3ヶ月もすると特に問題なく運用されています。
3. サポートの対応
前述の「サポートはメール対応のみ」の通りサポートがメール対応のみなことや、すべて日本人が対応してくれるわけではないため、多少のコミュニケーションの壁を感じることもある以外は、良好な対応と感じます。
疑問点には必ず回答してくれますし、最終的な問題解決までに数日〜数ヶ月かかることもままありますが、待たされる理由が明確なため不安はありません。また、解決策を相談すると積極的に提案をしてくれ、誠実な対応だと感じます。
問題があるとすれば、何かトラブルが起きた時にShopify自体の問題なのか、導入したアプリの問題なのか判断が付きにくいことでしょうか。それにより問い合わせ先が異なってきます。
弊社ではストア運用における問い合わせ代行などのサポートも行っています。
まとめ
以上、この記事ではShopifyについて紹介してきました。
ShopifyでのECサイト構築は、デザイン性の高さ・機能の拡張性の高さなど非常にお勧めできるものですが、デザインのカスタマイズの専門性の高さ・ストアに合わせた機能や言語表現のカスタマイズなど、構築に時間と手間、スキルが必要なことは否めません。
Shopifyは誰でも始めることができるサービスではありますが、やはり専門家の手を借りることがよりよいECサイト構築・運営にはベストな選択ではないでしょうか。
弊社でShopifyを用いたECサイト構築を行う際には、基本的なサイトデザインはもちろん、
- 決済方法に合わせた通知メール本文のカスタマイズ(代引きの場合通知メールに金額表示 等)
- 全通知メール(約40通)本文、サイト内表現を自然な日本語に修正
- 納品書カスタマイズ
- Shopify操作マニュアルの作成
- 導入アプリの調査・検証
- 問い合わせ代行
といった細やかなサービスも行っております。
なお、ネットビジネスエージェントでは、今回ご紹介したeコマースプラットフォーム「Shopify」をはじめ、カラーミーショップなどの日本企業のeコマースプラットフォームの開設・導入支援も行っておりますので、お気軽にご相談ください。