今日はカリフォルニアのオークランドにあるClorox(以下、クロロックス)が扱うブランド、Green Works(以下、グリーンワークス)のFacebookキャンペーンについてお話しよう。
グリーンワークスは自然由来の成分を使い製造されたナチュラルな洗剤を展開するブランドである。
クロロックスは、2010年からグリーンワークスの新しいFacebookキャンペーン展開を開始した。それまで漠然と運営していたFacebookページに目標を定め、消費者の意識向上促進も目的の一つとしていた。グリーンワークスのウェブサイトでFacebookのファンたちにユーザー登録してもらうことも目標だった。このFacebookキャンペーンでは、3ドル割引クーポンの提供など、いくつかの取り組みが行われている。
キャンペーンの詳細について
キャンペーンの詳細についてお話しよう。ターゲットなどは次の通りだ。
- 対象者:25〜34歳の女性
- 目標:グリーンワークスの知名度向上
- Facebookページに来るたびに各種インセンティブを提供
クロロックスは、理想のグリーンワークスの見込み客にリーチするためにFacebookのターゲティング広告を使った。25〜54歳女性、Facebookプロフィールの「好きな活動と趣味・関心」の項目などに「Cleaning(クリーニング、掃除)」と関連するキーワードがある人達に絞った。
実際にFacebook広告の管理ページにアクセスし、「Cleaning」というキーワードでターゲティングする際の表示画面をキャプチャーして以下に貼りつけておいたので確認してほしい。関連するキーワードや広告の対象人数なども表示されているのがわかるだろう。
「Facebookではより細かくターゲットを絞ることが可能で、『クリーン』と『グリーン』をプロフィールに書いている人に焦点を当てることができたので、アプローチをかける人達全員が興味を抱いてくれると確信できました。」と、メディアインベストメンツのアソシエイトグループマネージャーであるサンドラ・エイマンは述べている。
結果として、3ドル割引クーポンが、クロロックスがこれまでに実施したすべてのキャンペーンの中でもはるかに効果的だった。2万人以上のファンがコメントを書いており、エンゲージメント率が 0.11%となった。これは会社の記録を更新した数値である。
メディア調査会社ニールセンが実施した「brandlift」の調査で、2010年5月のサーベイ以降、Facebookユーザーの間でグリーンワークスの洗剤を買う意識が7%増えた、と報告された。また、キャンペーンがブランドの認知度を12%増加させたことがわかっている。
ポイントはこれ!
今回のポイントはFacebook広告のターゲティングだ。グリーンワークスはターゲットの興味・関心を「Cleaning」というキーワードに絞って広告を出稿している。このターゲティングに使うキーワードは、趣味・関心や好きな活動、学歴・職歴、「いいね!」しているFacebookページ、参加しているグループなどの情報が使用されている。また、インプレッション数あたりの料金(CPM)で支払うか、クリック数あたりの料金(CPC)で支払うかを選択できたり、1日の上限予算を設定することもできる。Facebookインサイトと合わせて効果測定を行いながら利用すれば、広告効果が明確となり、改善も含めて非常に使いやすい広告となっている。ぜひ一度チャレンジして欲しい。
参考サイト
・Green Works
http://www.greenworkscleaners.com/
・Green Works facebookページ
https://www.facebook.com/greenworks
・Facebook Advertising Case Study: Clorox Green Works
http://www.pamorama.net/2011/02/26/facebook-advertising-case-study-clorox-green-works/